大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和47(オ)1301 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人柳原武男の上告理由第一点および第二点について。

所論の各点に関する原審の事実認定は、原判決(その引用する第一審判決を含む。

以下同じ。)の挙示する証拠関係に照らして首肯するに足り、原審が適法に確定し

た原判示の事実関係のもとにおいては、本件建物についての数次にわたる所有権移

転登記にもかかわらず、その所有権は一貫してDにあつて他に移転しなかつたとし

た原審の判断は、正当として是認することができる。右認定・判断の過程に所論の

違法はない。論旨は、ひつきよう、原審の専権に属する証拠の取捨判断、事実の認

定を非難するに帰し、採用することができない。

同第三点について。

本件記録に徴すると、上告人は、原審において、上告人が民法九四条二項にいわ

ゆる善意の第三者にあたる旨を主張していないことは明らかである。また、原判示

の事実関係のもとにおいては、上告人は、Dの本件建物の仮装譲渡につき、民法九

四条二項にいわゆる第三者にあたらないと解するのが相当であるから、原判決に所

論の違法はなく、論旨は採用することができない。

同第四点について。

本件記録に徴すると、上告人は、原審において、所論の主張をしていないことは

明らかである。また、原審が適法に確定した原判示の事実関係のもとにおいては、

所論の被上告人Bの所為をもつて、本件賃貸借契約における信頼関係を破壊するに

足りる不信行為とはいえないとした原審の判断は、正当として是認することができ

る。原判決に所論の違法はなく、論旨は採用することができない。

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同第五点について。

所論の点に関する原審の事実認定は、原判決の挙示する証拠関係に照らして首肯

するに足り、右認定の事実関係のもとにおいて原審のした判断は、正当として是認

することができる。したがつて、論旨は採用するに足りない。

よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文の

とおり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 坂 本 吉 勝

裁判官 関 根 小 郷

裁判官 天 野 武 一

裁判官 江 里 口 清 雄

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